家族を健康にする住まいの換気とは?その種類と方法
24時間換気さえあれば、窓を開けなくてもOK?ウイルス対策に必要な換気は?カビやダニ、花粉は?住まいの換気の話をご紹介します。
昔の日本家屋は、隙間風が吹き込む良い意味で風通しの良い家でした。建築技術が進歩し、窓や建材の性能が向上すると、家の密閉性が高くなっていきました。ところが新建材の一部に有害物質が含まれていることが分かり、一定の換気を行うことが必要だと考えられたため、24時間換気が義務付けされました。今回は、換気を正しく理解していただくために、その大切さと考え方をご説明いたします。
換気が必要な理由
そもそも換気が必要な理由を見ていきましょう。
1 新鮮な空気を取り入れ、二酸化炭素を排出する
私たちは大量の空気を必要とし、同じだけの二酸化炭素を吐き出しています。そのため日に何度も換気を行うことが大切なのです。密閉性が向上した現代の住宅においては、それを意識せずに行うことが重要なのです。
2 化学物質を屋外に放出する
室内に使用される新建材に含まれる化学物質を、室内に滞留させず屋外に放出させることが大切という考え方が含まれていました。これらの物質が原因で発生する、シックハウス症候群を無くそうと考えられていたのです。
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そもそも換気が必要な理由を見ていきましょう。
1 新鮮な空気を取り入れ、二酸化炭素を排出する
私たちは大量の空気を必要とし、同じだけの二酸化炭素を吐き出しています。そのため日に何度も換気を行うことが大切なのです。密閉性が向上した現代の住宅においては、それを意識せずに行うことが重要なのです。
2 化学物質を屋外に放出する
室内に使用される新建材に含まれる化学物質を、室内に滞留させず屋外に放出させることが大切という考え方が含まれていました。これらの物質が原因で発生する、シックハウス症候群を無くそうと考えられていたのです。
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3 湿度調整で結露対策とカビの発生を抑える
私たちは一日に約2リットルの水分を体から外に出していますが、そのうちの約1リットルは、呼気や汗として空気中に放出しています。これらの水分を室内に留めておくと空気中の湿度が高くなり、その結果カビの発生に繋がります。カビの発生は見た目が不快なだけでなく、人体にも有害でハウスダスト・アレルギーを引き起こす原因にもなります。
4 ハウスダストを排出する
先に書いたカビやダニの死骸や糞、埃や有害な雑菌が、室内にはたくさん浮遊しています。これらを外に放出することで、室内環境を良好に整える効果が換気にはあります。換気をすることで外部から有害物質を侵入させてしまうのでは?と、考えてしまう方も多いと思いますが、それは間違いです。
換気の悪い密閉空間では、室内に浮遊する花粉やウイルスをいつまでも、そこに留めておくことになります。つまり換気をしない締め切った室内の方が、外部の新鮮空気と比べて空気の質は悪いと言えるのです。
5 生活臭を無くす
人の家に遊びに行くと、その家独特の匂いを感じることがありますが、それはその家に住む人たちの家族の匂いといっても良いでしょう。つまり家ごとにある、その家の生活臭です。この生活臭を排出するために、換気が必要となります。
私たちは一日に約2リットルの水分を体から外に出していますが、そのうちの約1リットルは、呼気や汗として空気中に放出しています。これらの水分を室内に留めておくと空気中の湿度が高くなり、その結果カビの発生に繋がります。カビの発生は見た目が不快なだけでなく、人体にも有害でハウスダスト・アレルギーを引き起こす原因にもなります。
4 ハウスダストを排出する
先に書いたカビやダニの死骸や糞、埃や有害な雑菌が、室内にはたくさん浮遊しています。これらを外に放出することで、室内環境を良好に整える効果が換気にはあります。換気をすることで外部から有害物質を侵入させてしまうのでは?と、考えてしまう方も多いと思いますが、それは間違いです。
換気の悪い密閉空間では、室内に浮遊する花粉やウイルスをいつまでも、そこに留めておくことになります。つまり換気をしない締め切った室内の方が、外部の新鮮空気と比べて空気の質は悪いと言えるのです。
5 生活臭を無くす
人の家に遊びに行くと、その家独特の匂いを感じることがありますが、それはその家に住む人たちの家族の匂いといっても良いでしょう。つまり家ごとにある、その家の生活臭です。この生活臭を排出するために、換気が必要となります。
局所換気の役割
キッチンや浴室・トイレといった一時的に大量の臭気や水蒸気が発生する場所では、それを放置することが結露やカビの発生に繋がります。これは人体から放出される水分とは比較にならないほど大量なため、その都度の換気が必要なのです。
キッチンや浴室・トイレといった一時的に大量の臭気や水蒸気が発生する場所では、それを放置することが結露やカビの発生に繋がります。これは人体から放出される水分とは比較にならないほど大量なため、その都度の換気が必要なのです。
自然換気でも効果的な換気が出来る
建築基準法で義務付けられている24時間換気以外にも、昔ながらの「窓を開けて換気をする方法」は、とても有効な換気方法です。多くの建築家は建物を計画する際に自然換気を大切に考えています。敷地周辺環境を考慮し、風の流れや強さ、建物内の何処に窓を設ければ効率的に風が流れるかを考えます。そこで住み手が理解されておいた方が良い点を、簡単にご説明しておきましょう。
建築基準法で義務付けられている24時間換気以外にも、昔ながらの「窓を開けて換気をする方法」は、とても有効な換気方法です。多くの建築家は建物を計画する際に自然換気を大切に考えています。敷地周辺環境を考慮し、風の流れや強さ、建物内の何処に窓を設ければ効率的に風が流れるかを考えます。そこで住み手が理解されておいた方が良い点を、簡単にご説明しておきましょう。
- 窓は二か所を開きたい
- 風の入口は小さく、出口は広く
自然換気の特徴として、小さな窓から入った風は、建物内部を緩やかに通り抜けて出て行きます。反対に大きな窓から風を入れて小さな窓から出そうとすると、風は室内で暴れてしまい、けして心地良い風の抜けとはなりません。イメージで例えれば、外から家の中に嫌がる空気を押し込むのか、あるいは家の中へ入りたがっている外の空気を吸い込むのかの違いです。建物内が正圧か負圧なのかの違いなのですが、イメージで覚えておいていただければ十分だと思います。
上下で開く
空気にも温度差があるので、冬の換気の際には1階の窓から風を入れ、2階の窓から風を出すと言った換気の考え方も効率的です。
空気にも温度差があるので、冬の換気の際には1階の窓から風を入れ、2階の窓から風を出すと言った換気の考え方も効率的です。
24時間換気の種類とそのメリット・デメリットと注意点
最後に、24時間換気についてご説明しましょう。
第一種換気方式のメリットは、熱交換方式を採用するため、室内の空気温度を邪魔することのない新鮮空気の取入れが可能となります。換気における最大の問題点を唯一、克服している換気方式といえます。
ただし問題点も少なくありません。一つはコストが掛かることです。イニシャルコストはもちろん、電気代も他の方式に比べると多く掛かります。また建物に高い気密性能があって初めて有効な換気方式のため、建物本体の費用も割高になります(そのような高気密化された家を施工する建設会社には、一定の建設技術が求められます)。
第一種換気方式は、建物を締め切っていることを前提とした換気方式なので、窓を大きく開いて風を呼び込むことが好き――と言った方には、おすすめしにくい換気方式です。
最後に、24時間換気についてご説明しましょう。
- 第一種換気方式
第一種換気方式のメリットは、熱交換方式を採用するため、室内の空気温度を邪魔することのない新鮮空気の取入れが可能となります。換気における最大の問題点を唯一、克服している換気方式といえます。
ただし問題点も少なくありません。一つはコストが掛かることです。イニシャルコストはもちろん、電気代も他の方式に比べると多く掛かります。また建物に高い気密性能があって初めて有効な換気方式のため、建物本体の費用も割高になります(そのような高気密化された家を施工する建設会社には、一定の建設技術が求められます)。
第一種換気方式は、建物を締め切っていることを前提とした換気方式なので、窓を大きく開いて風を呼び込むことが好き――と言った方には、おすすめしにくい換気方式です。
- 第二種換気方式
デメリットとしては、建物を含めた工事の質が低い場合、問題を発見しにくい壁体内結露などを生じやすいことです。
- 第三種換気方式
デメリットは吸気口から取り入れる外気の空気温度が、そのまま室内に流入してしまうこと。とくに冬は吸気口近くで冷たい風を感じてしまうため、暖房効率が落ちるから、と吸気口を塞いでしまう人も中にはいる、と聞きます。24時間換気は常に作動していることで、初めて効果を生む換気方法なので、建物管理上あるいは家族の健康を考えた上で、けして止めてしまうことの無いようにして下さい。
健康な暮らしと住まいの性能の関係
換気には二つの換気方法があります。一つは「局所換気」と呼ばれ、キッチンのレンジフードや、トイレや浴室の換気扇などがこれにあたります。その場所だけで発生する一時的な臭気や水蒸気を、集中的に屋外に排気しようと考えられています。
もう一つは「常時換気」とは呼ばれるものです。これが24時間換気のことを指しています。24時間換気と呼ばれているのですから、必要な時だけ換気扇のスイッチを入れるのではなく、一日中運転されることが前提の換気方法です。